DVは重大な人権侵害です
「 ドメスティック・バイオレンス(DV)」とは、配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振われる暴力をいいます。
これまでDVは家庭内の個人的な問題としてしか扱われず、警察でも「民事不介入」という立場であったため、被害者の救済は遅れていました。 しかし、社会的な問題として取り上げられるようになりました。平成13年4月「配偶者からの暴力の防止および被害者の保護に関する法律(DV防止法)」が制定され、「DVは犯罪となる行為」と明記されました。
最近では、中高生などの若いカップルの間でも「デートDV」が起きています。「デートDV」とは、交際相手から振るわれる暴力のことをいいます。
DV(デートDV)の種類
- 身体的暴力(叩く、殴る、蹴る、刃物で脅す、物を投げつける、突き飛ばす、など)
- 精神的暴力(相手の嫌がる言葉を言う、ののしる、暴言を吐く、無視する、など)
- 社会的暴力(頻繁な電話・メール、外出や友達付き合いの制限、過剰な嫉妬、など)
- 経済的暴力(生活費を渡さない、借りたお金を返さない、借金を負わせる、仕事を辞めさせる、など)
- 性的暴力(性的行為を強要する、避妊に協力しない、など)
被害者への影響
暴力によって身体に傷を負うだけではなく、後遺症が残ることもあります。また、加害者から離れた後も、フラッシュバック・悪夢・おびえ・記憶障がいなどのPTSD(心的外傷後ストレス障がい)の症状を訴える被害者もいます。
また、家庭で妻に暴力をふるっている夫の約半数は、子どもにも暴力をふるっています。直接暴力を受けなくても、暴力を見て成長する子どもへの影響は見逃せません。DVの渦中にある子どもたちは「攻撃的になる」「集中力がない」「夜泣き」「多動」などのサインを出すことがあります。
パートナーとの間でこんなことが起きていませんか
夫(彼)は
- 気に入らないことがあると、暴力を振るう
- その原因はあなたにあると言う
- 「お前は黙って言うことを聞いていればいいんだ」と言う
- あなたが友人や家族と付き合うことを嫌がる
- 「バカ、ブス」などあなたの嫌がることを繰り返し言う
- 怒るとき「誰に食わせてもらっているんだ」と言う
- あなたがどこで何をしたか、いちいち報告をさせる
- 性的行為を強要したり、避妊に協力しないことがある
- あなたが自分の思い通りにならないと無視をしたり、お金を渡さなかったりする
- あなたの過去の失敗をいつまでも責め続ける
- 不機嫌になると物を壊したり、投げつけたりする
- 暴力をちょっと手が出ただけだと軽視している
- あなたを所有物のように考えている
- あなたの態度が気に入らないと子どもにあたる
- 嫉妬心が強く、あなたが他の男に関心があると疑う
- 「別れたい」と言うと「死ぬ」といって脅すことがある
- 暴力を振るわないと約束しても、また同じことを繰り返す
あなたは
- 彼の機嫌を損なうのを怖れ、彼に意見を言えなくなってしまう
- 彼が暴力を振るうのは自分にも悪いところがあるからだと思ってしまう
- 彼との暴力関係は終わらないと絶望的になっている
1人で悩まないで相談してください
相手といると「怖い」と感じたり緊張したりしていませんか?相手との関係が「つらい」「なにかおかしい」と感じていたらDVかもしれません。ひとりで悩まずにご相談ください。
また、あなた自身や周りにDV(デートDV)で悩んでいる人がいたら専門機関にご相談ください。
相談窓口
- DV相談ナビ(内閣府男女共同参画局) Tel:0570-0-55210
- DV相談+(プラス)(内閣府男女共同参画局) Tel:0120-279-889 外部サイトへリンク
- こども政策課 Tel:028-681-1125
- とちぎ男女共同参画センター相談ルーム Tel:028-665-8720
- ウィメンズハウスとちぎ(認定NPO法人) Tel:028-621-9993
- とちぎ性暴力被害者サポートセンター(とちエール)Tel:028-678-8200栃木県ホームページへリンク(新しいウィンドウが開きます)
- 栃木県警本部県民相談室 Tel:028-627-9110
緊急の時は、迷わず110番通報してください。