全国学力・学習状況調査結果(令和5年度)
全国学力・学習状況調査とは
児童生徒の学力や学習の状況を把握・分析し、今後の学習指導の改善に役立てることや教育に関する継続的な検証サイクルを確立することを目的に、文部科学省が実施しています。
調査内容は、小学校6年生(国語・算数)と中学校3年生(国語・数学・英語)を対象に、教科に関する調査と質問紙調査を行います。
※この調査結果は、子どもたちが身に付けるべき学力の一部であり、学力や学習状況、学校の教育状況などのすべてをあらわすものではありません。
調査結果について
さくら市の児童生徒がどの程度なのかは、次のような全国平均正答率と比較したポイントの差で示しています。
全国平均と比べて |
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+5.0P以上 | ⇒ | 大きく上回る |
+2.0Pから+4.9P |
⇒ | やや上回る |
-1.9Pから+1.9P | ⇒ | 全国平均並み |
-4.9Pから-2.0P | ⇒ | やや下回る |
-5.0P以下 | ⇒ | 大きく下回る |
教科に関する調査
小学6年生
教科 | 全国平均と比較して |
国語 | やや上回る |
算数 |
やや上回る |
良い点
- 国語では、自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫したり、文章を読んで理解したことに基づいて自分の考えをまとめて書いたりといった、「書くこと」に関して大きく向上してきています。
- 算数では、台形や正方形の図形の意味や性質についてよく理解していました。また、苦手意識をもつことが多い百分率等の割合に関しても、身に付いている児童が全国と比べて多いです。
課題
- 国語では、情報と情報との関連付けの仕方、図などによる語句と語句との関係の表し方を理解して使うことが十分ではありませんでした。
- 算数では、図形の問題の中でも、高さが具体的に示されていない複数の三角形について、それらの面積の大小を判断するのに必要な情報を見いだし、記述することに課題が見られました。
全国平均と比較した経年変化(国語・算数)
中学3年生
教科 | 全国平均と比較して |
国語 |
やや上回る |
数学 |
全国平均並み (全国平均は上回る) |
英語 |
やや下回る |
良い点
- 国語では、特に歴史的仮名遣いを現代的仮名遣いに直して読むことや、文章を読んで理解したことなどを自分の経験や知識と結び付け、自分の考えを広げたり深めたりして書くことができていました。
- 数学では、累計度数の意味の理解や、複数集団のデータの分布の傾向を比較して捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明するといった「データの活用」に関する問題で向上が見られました。
課題
- 英語では、「書くこと」は社会的な話題について、自分の考えやその理由などを書くことに課題が見られました。また、「話すこと」は社会的な話題について聞き、自分の考えとその理由を話すことに課題が見られました。
全国平均と比較した経年変化(国語・数学)
英語の調査
英語の調査は4年ぶりに行われました。今回(令和5年度)を含めた2回の平均正答率の全国との差の推移は以下のとおりで、課題のある結果となっています。
今後、調査結果を活用し、子どもたちの英語学習に関する力や意識の状況をもとに、日々の授業改善に取り組んでいきます。
質問紙に関する調査
この調査では、子どもたちの学習や生活状況に関する質問紙(アンケート)調査も実施されました。
学習意欲、学習方法、学習環境、家庭学習などに関する調査です。
さくら市で重点的に取り上げている項目について
小学6年生 | 全国平均と比較して |
国語がよくわかる児童 | 全国平均並み |
平日1時間以上勉強している児童 | 大きく上回る |
自分にはよいところがあると思う児童 | 全国平均並み |
中学3年生 | 全国平均と比較して |
国語がよくわかる生徒 | 大きく上回る |
平日2時間以上勉強している生徒 | 全国平均並み |
自分には良いところがあると思う生徒 | 大きく上回る |
さくら市の子どもたちのよいところ
- 学校に行くのは楽しい。
- 人の役に立つ人間になりたい。
- 授業で学んだことをほかの学習で生かしている。
- 幸せな気持ちになることがある。
- 先生はよいところを認めてくれていると思う。
学校と家庭で子どもたちのために大切にしていきたいこと
○自己肯定感・自己有用感を高める。
「自分にはよいところがある」「先生からよいところを認められている」「生活の中で、幸せな気持ちになることがある」とさくら市の子どもたちの多くが回答しています。特に、中学生は「人の役に立つ人間になりたい」と回答している割合がとても高いです。
- 子どものよいところや頑張りを見つけ、ほめましょう。
- 失敗してもあきらめずに挑戦する姿を応援しましょう。
- 子どもと向き合い会話を重ねることで、心のつながりをさらにしっかりしたものにしていきましょう。
○自分で計画を立てて勉強したり、時間の使い方を考えたりすることで、自分で決定する力を付ける。
さくら市の子どもたちは「家で自分で計画を立てて勉強している」と回答している割合が高く、特に小学生が全国と比べて大きく上回っています。
- 家庭での学習やゲーム、SNS等の約束を親子で話し合ってつくり、習慣になるよう応援しましょう。
- 親子で、読書に取り組んだり、地域行事へ参加したりしてみましょう。
- タブレットを有効に活用しましょう。
家庭でできる学力アップ5箇条
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規則正しい生活習慣を整えましょう!
(早寝・早起き・朝ごはんを大切に。) -
規範意識を身に付けさせましょう!
(良いことはほめ、だめなことはだめと叱って。) -
自己有用感をもたせましょう!
(「ありがとう」、「助かるよ」の言葉かけを。)
・自己有用感とは、自分が人の役に立っているという気持ちです。 -
親子の会話をしましょう!
(学校での出来事や時事問題を話題に。) -
スマートフォンやタブレットなどを使う目的や時間を話し合い、ルールを決めましょう!
(ゲームやインターネットの利用時間が1時間を超えると、いくら勉強しても成績が下がるというデータもあります。利用は1時間までに。)
学力向上に向けた取り組み
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学力調査結果の分析、学力向上改善プラン・レポートの作成と実践
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学力向上推進リーダー派遣事業【H30~】
→深い学びに向けた授業改善
若手教員の指導力向上 -
漢字検定・英語検定の助成【R2~】
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さくら市学力調査の実施【H29~】
→ 年度途中にテストを実施。課題を把握し、年度内に対策を行う -
放課後や土曜日の学習支援事業(さくら未来塾)の実施【H30~】
→ 水曜日の放課後、数学と英語の補習を中心に実施。
土曜日10月からの中学校3年生を対象にした受験対策の実施。
地域の学習サポーター等を講師とした学習支援。 -
学力向上推進研修会の実施【H29~】
→ さくら市の学力向上に向けた取り組みの共有。
各校の課題解決に向けた具体的な方策の検討。
専門家の意見を受けて新たな視点からの検証。 -
小中一貫教育の推進【R3~】
→ 小中一貫教育全体構想をもとに表現力の育成を重点に相互授業参観を実施。 -
多層指導モデル MIMの導入【R2~】
→ 小学校1・2年生を対象に、読みの流暢性を通しての読解力の向上を図る。 -
小学校教科担任制の導入【R4~】
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さくら市の4読(読書の推奨)
※このほかにも、各校ではそれぞれの実情に合わせて様々な取り組みをしています。
学校と家庭、地域の連携が子どものよさを伸ばします。今後ともご協力をお願いします。
さくら市クロームブック(タブレット)利用上のルール(家庭用)
1目的
学校で貸し出すクロームブックは学習活動のために使うことが目的です。学習活動に関わることだけに使わせてください。
2利用における注意事項
- お子様には、利用上のルールを遵守させてください。ルールを守れない場合は、貸出を禁止する場合があります。
- 家庭での保管は、保護者の目の届くところにお願いします。また、使用する場合は基本的に保護者がいる環境でお願いします。
- 端末の回線接続に関するサポートは、学校では行いませんので、各家庭において接続してください。
- 自宅から学校へ持参する前に、十分に充電してください。
- 使用するときは、お子様の姿勢を良くし、画面に近づきすぎないように注意してみてください。
- 30分に一度は遠くを見るなど、ときどき目を休ませてください。また、寝る30分前は使わせないようにしてください。
- インターネットには制限がかけられていますが、もしもあやしいサイトに入ってしまったときは、すぐに画面を閉じさせてください。
- 使用する時間は、お子様とよく話し合い、長時間使用させず、細かい休憩を取らせてください。
- 管理者が使いにくくなるため、クロームブックのデスクトップのアイコンの並び方や位置、背景の画像、色などの設定は勝手に変更しないようにさせてください。
- クロームブックに不具合が出たときは、すぐに学校に報告してください。また、故意に破損・紛失した場合は、弁償していただくこともあります。