3回目ワクチンの発熱。夕刻には下がったので外に出ると、春の宵。5分咲きの梅が香りはじめ、星の瞬きも昨夜までとは違っていた。
桜が披（ひら）くのも間近だ。こんな夜を詠んだ古い歌に出典する二文字、『令和』。
『令』は「素晴らしい」、『和』は「平和」を表すから、『素晴らしい、格段の平和』を意味している。我々はその時代に在る。
それなのに。

世界の現況に、言葉が詰まる。
政治は人の生命、身体、財産を守るためにある。それが第一義のはずだ。
法学1時限目、冒頭で教えられたのは「人の生命は地球より重い」という言葉だった。
命の重要さは、数値で表現できない程大きい、という意味だ。
「大国の英雄( ヒーロー) や、戦火の少女、それぞれ重さの同じ、尊ぶべき生命だから・・」と、SMAP のTriangle は歌う。

空を見上げながら歩き続けていたら、不意に大きな流れ星に出会った。
「平和を」と祈ることはできたと思う。

令和4年4月1日              さくら市長   花塚隆志

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