朝起きて寒暖の差に驚く日々。今年も季節の進み方が1節気（約15日）分くらいは早い様に感じられる。桜の開花も早めだろうか。
そんな中、本市では桃の節句に街中が染まる「氏家雛めぐり」の期間となった。20回目を迎える県内でも先駆けとして定着した人気企画で、2万人以上が訪れる。商店や個人宅、瀧澤家住宅など赤いのぼりが立つ40箇所のお飾り処で、様々な雛飾りが出迎えてくれる（喜連川公方ひなまつりを合わせれば市内60箇所以上で楽しめる）。地元のお細工物教室の方々が1年がかりで作成された豪華な吊るし雛も見事だ。一カ月に及ぶ長期のイベントを支えるのは当初から実行委員の皆様をはじめとする方々であり、心底頭が下がる。まさに『まちを想う心』で成り立っているのだ。観光ボランティアの方々が多くの人を案内してそぞろ歩く風情にはときめいた。
駅周辺はやはり歩いて楽しめる街が良い、と誰かが言った。アートがあっても良いよねと。
例えば大正雛は、いったい幾人の子ども達の人生を知っているのだろう。桃の節句は本来、長寿を祈って桃の花を浸したお酒を飲む風習だとか。端正なお姿のお雛様に、これからも永い将来に渡って微笑み続けて欲しいと思う。

令和5年3月1日               さくら市長  花塚 隆志

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